『心をリセットする技術』感想:仕事をやめるか迷っている人へオススメ

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今回の記事では、『自衛隊メンタル教官が教える 心をリセットする技術』を読んだ感想を書いていきます。
著者は下園壮太です。

タイトルは「心をリセットする技術」とありますが、仕事を辞める・辞めない問題の考え方をメインに、離婚するかしないか、夜更かしのし過ぎ・食べ過ぎなどの悪習慣についてなど、様々な応用について解説されています。

私自身、会社をやめるか悩んでいる中で本書を読み、参考になる部分がありました。特に印象に残った箇所について書いていきます。

FIREするかどうかを悩んでいる人にも参考になるかと思います。

やめる・やめない問題がこじれる3大要因

本書では、やめる・やめない問題がこじれる3大要因は次の3つとされています。

  • エネルギーが減る
  • 自信がなくなる
  • 不安が大きくなる

このうち、「エネルギーが減る」については、ブラック企業でパワハラを受けたり過労になったりするケースがイメージしやすいかと思います。鬱またはそれに近い状態ですね。
エネルギーが減っているときはとにかく回復させることが重要です。

また、やめたいと思うことで自信を失う⇒もっと事態が悪くなるかもしれないという不安⇒自信の低下…と、悩めば悩むほど苦しんでいくメカニズムが解説されていて、勉強になりました。

これを見ると、やめるか悩むことでどんどん苦しくなっていくという状況は、誰にでも起こり得ることだと思います。続けるにしろやめるにしろ、多くの人が通る道だと感じました。

ただ、本書にも記載がありますが、悩みながら続けていると「なんで自分がこんな目に」「私が世界一不幸だ」という思考に陥ってしまう可能性があります。こうなるとますます苦しくなるし、はたから見ると見苦しく滑稽なので、私も気を付けたいところです。

サイコーの評価法

自信をケアする方法として、「サイコーの評価法」が提唱されています。

これは、良かったことを3つ、悪かったことを1つ、今後の改善方法を1つ毎日記録することで、自信を回復させることが期待できるというものです。「3」、「1」、「今後」の頭文字を取ったそうです。正直、名前はダサいなと思いましたが笑

ポイントは、やったことによって得られた副次的効果を意識することだそうです。例えば、「仕事はダメだったが訪問先の近くに美味しいラーメン屋を見つけた」というような具合です。

私も1ヶ月試してみて、本当に効果があるのか別途記事にしたいと思います。

Excelで記録をつけていきます

7~3バランス

「やめる・やめない問題」成功のための3か条は、以下の通りと紹介されています。

  1. 「避ける」もあり
  2. 自分を責めない
  3. 急ハンドルはダメ

確かに「精神的にまいっているときは重要な決断をするな」と聞いたことがあります。

本書では、いきなり決断するのではなく、「7~3バランス」を活用すると良いと書かれています。
自衛隊の例が紹介されており、戦うか、逃げるかの2択ではなく、足止めをする(遅滞作戦)のような第3案が出すことが重要であるとのことです。

仕事の例でいえば、すぐに転職するのか、続けるのかを決断するのではなく、まずは信頼できる友人に話してみるとか、転職サイトに登録だけしてみるとかが重要です。

そのような行動をとった結果、自分の中の考えがどのように変わるかを観察します。少しずつ行動する中で、メリットやデメリット、自分が求めることを冷静に分析し、決断するというものです(OODAループ)。

言われてみれば、転職の面接をクリアしたあとからでも決断は遅くはないわけです。
私自身、ノリで受けた転職の面接で、あれよあれよと合格してしまったので転職を決めたことがあります。まぁそれは結果的には悪い選択だったのですが…。

FIREに当てはめてみる

では、FIREやサイドFIREに「やめる・やめない問題」を当てはめるとどうなるでしょうか。
私はいま、次の選択肢で悩んでいます。

  1. 現職を続ける
  2. 転職する
  3. 退職する(=サイドFIRE)

1,2を選択するメリットとしては、やはり何よりも経済的に有利、そして社会的な立場を維持できるというものがあります。デメリットは時間が奪われることと、パワハラなどを含む人間関係に悩む可能性があるということです。3.のメリット・デメリットはこれらの全く逆となります。

7~3バランスを活用して、2.の転職の選択肢を考えてまずは求人サイトを見てみましたが、ピンとくるものはありません。また人間関係などが悪化して同じことを繰り返すのではという恐怖もあります。

3.のサイドFIREの選択肢についても、退職後の具体的な計画を少し考えてみました。退職しても経済的な面では生きていけるなとは思いつつも、社会的地位を失うことの恐怖や、せっかくの人的資本(稼ぐ力)を発揮しないというもったいなさも感じます。

結局のところまだ結論は出ていませんが、本書では「決断する時期だけでも決める」ことで、精神的に少し楽になるとアドバイスされていました。もう少しだけ時間を取って、様々な検討をしてみたいと思います。

総括

本記事では、『自衛隊メンタル教官が教える 心をリセットする技術』の感想と、特に印象に残った箇所をご紹介しました。

一見すると既に分かっている内容もありましたが、著者の豊富な経験をもとに説得的な解説があり、勉強になる部分も多かったです。特に、「やめるか・やめないか」の二者択一ではなく、「7~3バランス」のように中間的な行動から始めるという考え方は、思考が停止しがちな時にこそ有効だと感じます。

私自身、FIREについて考える中で「退職するか、しないか」で悩み、漠然とした不安を抱えていました。しかし本書を読み、「まずは転職サイトを眺めてみる」「退職後の生活を具体的にシミュレーションしてみる」といった小さな一歩を踏み出すことで、心を落ち着かせ、冷静に自分を見つめ直すきっかけになりました。

もし今、あなたが仕事や人生の大きな岐路に立ち、現状への不満と将来への不安で身動きが取れなくなっているのなら、本書に参考になる部分があると思います。興味のある方はぜひ読んでみてください。

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