2025年10月TOBハンター構成銘柄【資本効率向上ファンド】

202511_TOBハンター解説.png 日本株
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今回の記事では、資本効率向上ファンド(愛称:TOBハンター)の2025年10月期の月次報告書について解説します。

TOBハンターの運用状況等を確認したい方の参考になれば幸いです。なお、本記事はTOBハンターの購入をオススメする意図はありませんので、投資判断は自己責任にてお願い致します。

TOBハンターの9月期の月次報告書については以下の記事で紹介しています。

おさらい:TOBハンター2025年7月~9月の状況

項目2025年7月2025年8月2025年9月
基準価額11,434円12,000円12,121円
純資産総額3,489百万円4,132百万円4,291百万円
1ヶ月リターン+3.63%+4.95%+1.01%
設定来リターン+14.34%+20.00%+21.21%
参考指数(TOPIX)+3.17%(1ヶ月)+4.52%(1ヶ月)+2.98%(1ヶ月)
保有銘柄数194銘柄200銘柄200銘柄
組入上位銘柄ジャパンエンジンコーポレーション、 住友ファーマ…ジャパンエンジンコーポレーション、 住友ファーマ…ジャパンエンジンコーポレーション、 住友ファーマ…
市場別比率プライム約71%プライム約69%プライム約69%
TOB状況ザッパラス、 ナルミヤ・インターナショナル (株式交換)森工業、黒崎播磨、 東洋建設、ユタカ技研、 パシフィックシステム三菱ロジスネクスト、 セブン銀行出資比率引上)
おさらい:TOBハンター2025年7月~9月の状況

2025年10月期パフォーマンス概要

2025年10月期のTOBハンターは、日経平均が+16.6%と大幅上昇する市場環境のなか、+2.64%のプラスリターンを確保しました。TOPIXや日経平均は下回ったものの、これで設定来8ヶ月連続のプラスリターンを達成しています。

TOBハンター 10月期 基準価額と純資産額の推移【TOBハンター 10月期 月次報告書より】
TOBハンター 10月期 基準価額と純資産額の推移【TOBハンター 10月期 月次報告書より】
  • 1ヶ月リターン:+2.64%
  • 参考指数(TOPIX)1ヶ月リターン:+6.20%
  • 3ヶ月リターン: +8.81%
  • 設定来リターン: +24.41%
  • 基準価額: 12,441円
  • 純資産総額: 4,645百万円

組入銘柄とポートフォリオ

10月末時点での保有銘柄数は197銘柄です。組入上位銘柄では、JMDCが1位となり、新たに内海造船東洋エンジニアリング大末建設オルガノがトップ10入りしています。

No.銘柄コード銘柄名業種上場市場組入比率
14483JMDC情報通信プライム市場1.60%
26016ジャパンエンジンコーポレーション輸送用機器スタンダード市場1.51%
37018内海造船輸送用機器スタンダード市場1.42%
46330東洋エンジニアリング建設プライム市場1.34%
51814大末建設建設プライム市場1.25%
63655ブレインパッド情報通信プライム市場1.21%
76269三井海洋開発機械プライム市場1.16%
84506住友ファーマ医薬品プライム市場1.14%
96368オルガノ機械プライム市場1.10%
101909日本ドライケミカル機械スタンダード市場1.10%
2025年10月期 TOBハンター組入上位10銘柄

ポートフォリオの構成は、プライム市場が約70%、時価総額500億円~2,000億円の中型株が約42%を占めており、引き続きプライム市場の中型株が中核であることがわかります。

運用概況(2025年10月)

全体の市場環境とファンドへの影響

10月の日本株市場は、日経平均株価が+16.6%、TOPIXが+6.2%と大幅に上昇しました。しかし、TOPIX構成銘柄のうち下落銘柄数が60%を占めるなど、AIデータセンター関連相場の色彩が濃く大型株が牽引するアンバランスな展開でした。

当ファンドにとっては「持ち味を発揮しづらい月」となり、主要指数を下回りましたが、TOPIX小型株指数(+1.33%)は有意に上回りました。

10月のTOB実績

10月は投資先で1ヶ月間に6社という、非常に多くのTOBイベントが発生し、収益に貢献しました。

  • ダイセキ環境ソリューション
  • 東京個別指導学院
  • SCSK
  • ブレインパッド
  • 住友電設
  • 住友理工

過去のTOB・資本イベント実績

10月に発生した6件がリストに追加されています。

No.銘柄コード銘柄名イベント直前の株価 (日付)TOB価格 (日付)騰落率
14551鳥居薬品塩野義製薬によるTOB5,230円 (2025/5/2)6,350円21.40%
29613NTTデータNTTによるTOB2,991.5円 (2025/5/7)4,000円33.70%
37595アルゴグラフィックス自社株TOB 1株4,475円5,200円 (2025/5/9)報道後の株価 5,570円 (2025/5/12)7.10%
45476日本高周波鋼業神戸製鋼所による株式交換 1株に対して0.26株を割当391円 (2025/5/9)報道後の株価 414円 (2025/5/12)5.90%
51884日本道路清水建設によるTOB2,169円 (2025/5/13)2,520円16.20%
67163住信SBIネット銀行NTTドコモによるTOB3,285円 (2025/5/28)4,900円49.20%
73688CARTA HOLDINGSNTTドコモによるTOB1,531円 (2025/6/16)2,100円37.20%
89275ナルミヤ・インターナショナルワールドによる株式交換 1株に対して0.58株を割当1,624円 (2025/7/3)報道後の株価 1,416円 (2025/7/4)-12.80%
93770ザッパラス光通信による株式交換 1株に対して0.0104株を割当387円 (2025/7/25)報道後の株価 413円 (2025/7/28)6.70%
105352黒崎播磨日本製鉄によるTOB3,450円 (2025/8/1)4,200円21.70%
113847パシフィックシステム太平洋セメントによるTOB5,250円 (2025/8/8)6,850円30.50%
123526芦森工業豊田合成によるTOB2,880円 (2025/8/8)4,140円43.80%
131890東洋建設大成建設によるTOB1,644円 (2025/8/8)1,750円6.40%
147229ユタカ技研マザーサングローバル (オランダ)によるTOB2,843円 (2025/8/28)3,024円6.40%
158410セブン銀行伊藤忠商事による出資比率引き上げ発表290.1円 (2025/9/26)発表後の株価 300円 (2025/9/29)3.40%
167105三菱ロジスネクスト日本産業パートナーズ (JIP) によるTOB1,815円 (2025/9/30)1,537円-15.30%
171712ダイセキ環境ソリューションダイセキによるTOB1,199円 (2025/10/2)1,850円54.30%
184745東京個別指導学院ベネッセホールディングスによるTOB325円 (2025/10/14)450円38.50%
199719SCSK住友商事の100%子会社である SCインベストメンツマネジメントによるTOB4,258円 (2025/10/28)5,700円33.90%
201949住友電設大和ハウス工業によるTOB7,620円 (2025/10/29)9,760円28.10%
215191住友理工住友電気工業によるTOB2,156円 (2025/10/29)2,600円20.60%
223655ブレインパッド富士通によるTOB1,377円 (2025/10/30)2,706円96.50%
TOBハンター 過去のTOB・資本イベント実績一覧

トピックス:「親子上場の解消で、当ファンドの投資対象は減少するのか?」

10月期のレポートでは、「親子上場が解消されると投資対象が減るのではないか?」という質問に答えるトピックスが掲載されています。

レポートは、投資対象が大きく減ることはないと回答しており、その理由を2点挙げています。

  1. 現在のポートフォリオは既に多様である点
    • 10月末の上位10銘柄のうち、純粋な「親子上場の子会社」は住友ファーマとJMDCの2社のみである。
    • その他は持分法適用会社や、特定の親会社がいない(持分20%未満)企業が既に多く含まれている。
  2. 資本関係のない企業によるTOBの発生
    • 当ファンドが保有するブレインパッドに対し、資本関係のない富士通がTOBを実施した。
    • これは、良い会社であれば資本関係に関わらずTOBが行われる可能性を示しており、当ファンドの投資対象が一般的に考えられているより遥かに広いことを示している。

レポートでは、この点が「ファンドマネジャーの銘柄選別眼が必要」であることの証明であり、ファンドの差別化要因であると強調しています。

今後の見通しと戦略

レポートでは、今後の見通しと戦略について以下のように述べられています。

  • 今後の株価見通し
    • 日経平均株価で50,000円から54,000円のレンジで、振れ幅の大きい展開を予想。
    • 株価はファンダメンタルズの観点からは一服感が出てもおかしくない水準だが、需給面(品薄感)やインフレ継続を考慮すると、上昇余地はまだある。
  • 今後の戦略
    • 東証によるPBR1倍割れ企業への改善要請が、親子上場の解消や事業ポートフォリオ見直しを後押ししており、引き続きファンドにとって追い風である。
    • 今後も数年にわたり、このテーマに沿った適切な銘柄への投資を継続する。

まとめ

今回の記事では、「資本効率向上ファンド(愛称:TOBハンター)」の2025年10月期の月次報告書について解説しました。

10月期は、日経平均が歴史的な上昇を見せるなか、ファンドの得意とする小型株には厳しい相場となりました。その結果、指数は下回ったものの、設定来8ヶ月連続のプラスリターンを確保しています。

何より注目すべきは、1ヶ月で6件というTOBの発生です。特にブレインパッドの案件は、ファンドの投資対象が単なる親子上場に留まらないことを示す象徴的な事例となりました。


ところで、私の過去記事(TOBハンター2025年6月解説)にて、東京個別指導学院(4745)がTOBされることを予想していましたが、今回見事的中となりました。

余談ですが、TOBハンターの組み入れ銘柄の上位にはないものの、個人的に保有している東京個別指導学院(4745)などもTOBの可能性があると考えています。筆頭株主がベネッセホールディングスで、東京個別の株式を61.90%保有しています。
2025年6月後半には株価が急騰しており、水面下で何か動きがあったのではないかと邪推しているところです。

2025年6月TOBハンター構成銘柄【資本効率向上ファンド】:当ブログ解説記事より

7月期の解説記事では、イオンファンタジー(4343)とイオンフィナンシャルサービス(8570)にも言及しています。もし的中したら、私もTOBハンターを自称してもいいですかね笑。


TOBハンターによる投資戦略については以下の記事でも紹介しています。

TOBハンターについて興味のある方は、以下の公式サイトでも確認してみてください(リンク):

資本効率向上ファンド 愛称:TOBハンター - ファイブスター投信投資顧問株式会社
*投資判断は自己責任にてお願い致します

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