【SBI証券で657回落選!】IPO投資は儲かるのか?デメリットは?

IPO投資は儲かるのか 株式投資その他
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本記事では、投資歴約9年の私がこれまでに経験したIPO(新規公開株)について、SBI証券で657回落選した経験も踏まえ、IPO投資は労力に見合うのか考えます。

私は投資歴約9年で総資産3,000万円を達成しましたが、その中にはIPO投資も含まれていますので、株式投資で資産形成されている方の参考になれば幸いです。

なお、本記事は個別銘柄の購入をオススメする意図はありませんので、投資判断は自己責任にてお願い致します。

結論:IPO投資は悪くはないのでは

SBI証券で657回落選しているものの、他の証券口座も含め何回か当選もしています。
当選結果は以下の表のとおりで、トータルでは対公開価格差で+3,570円×100株で357,000円の利益となっています(税引前)。

上場日銘柄名市場コード公開価格初値対公開価格差対初値騰落率
2024/10/23東京メトロ東P90231,2001,630+430+35%
2024/06/20タウンズ東S197A460430-30-6%
2024/03/22ジンジブ東G142A1,7503,980+2,230+127%
2023/07/21ナレルグループ東G91632,6902,540-150-5%
2022/06/28M&A総合研究所東G95521,3302,510+1,180+88%
2022/11/19AB&Company東マ92511,4901,400-90-6%
管理人のIPO投資成績

こうして結果を見てみると、負けは小さいが勝ちは大きいため、最終的には勝ち越すことができたという感じでしょうか。当選後の購入判断時には、明らかな地雷は避けて購入辞退しているのも影響していると思います。
ただ、ジンジブは2024年で最大の騰落率を誇るIPO銘柄となっており、当選は超ラッキーでしたね。抽選倍率も相当高かったようです。

ざっくりですが仮に1銘柄にかける時間を5分とすると、IPO投資にかけた時間は、
5分 × 657銘柄 = 3285分 = 54.75時間
となります。 
※後述しますが、申込時には銘柄分析しませんので短めの5分としています
約55時間で税引前36万を稼げたと考えると、悪くはないのではないでしょうか
SBIでは落選時にIPOポイントがもらえるので、当選確率が上がる権利がもらえるというおまけつきです。

なお、私は他にIPOの抽選申し込みをする証券口座を3つ持っていますが、そちらの落選数は含めておりません。全てトータルすると落選回数は1,000回以上を優に超えていると思います。

SBI証券では657回落選!
SBI証券では657回落選!

私のIPO投資の方法

基本的に、次のような流れでIPO投資をしています。

  1. 抽選の申し込み
  2. 当選後の購入判断
  3. 売却(初値売り)
1.抽選の申し込み

持っている証券口座にて、可能な限り抽選申し込みをします。ただし、証券口座間の資金移動などは面倒なので無理して行いません。よっぽど初値の上昇が期待出来て、かつ主幹事の証券会社であった場合は検討します。

その点、野村證券などは資金がなくても応募資格があるので便利ですね(売却手数料は高いですが)。

なお、最初の抽選申し込み時点では、目論見書で企業の事業内容等は確認していません。どうせほとんど外れますので、全て読んでいたら時間が足りなくなるからです。基本的には当選・補欠当選してから確認することにしています。
例外として、抽選申し込み時点で、当選した場合は購入が確定する証券会社がありますので、その場合のみ事前に目論見書などを確認するようにします。(これが面倒なので、できればこの手の証券会社は使いたくない)

2.当選後の購入判断

IPO事前申し込みの抽選で当選した場合、目論見書やIPOの解説サイトを複数確認して投資判断をし、購入するか検討します。

特に業績が右肩上がりになっているか、話題性のあるテーマかなどを確認し、総合的に勘案して購入を判断します。

余談ですが、SBI証券における「補欠当選」は、落選とほぼ同義です。
私はこれまで30回以上補欠当選となりましたが、購入申し込みをして当選したことは1回もないと思います。

ただし、購入辞退した銘柄もありましたので、売出株数が多くて不人気な銘柄の場合、購入申し込みをしていたら当選する可能性があったかもしれません。

3.売却(初値売り)

購入を決めた銘柄については、必ず初値売りします。
必ず初値売りする理由は、「初値売りしないのであれば上場後に購入(セカンダリ)すればいいじゃん、せっかく抽選して当たった意味がないのでは?」という考え方からくるものです。

実際、2024年のIPOの公募価格に対する初値の成績は64勝19敗3分と高くなっております。これでも以前と比べると勝率は低下傾向にあります。

そう考えると、冒頭で紹介した私の勝率(成績)は低いですね笑
やはり初値で下落する可能性が高い不人気銘柄は、当選しやすいということでしょうか。

SBI証券のIPOポイントはどれくらい使えば当たる?

SBI証券で、当選に必要なIPOポイントは銘柄によって異なります。
やさしいIPO株のはじめ方」というサイトで情報提供されているので参考になります。
SNS(X等)で調査してみるのも効果的です。

私の例ですが、2025年3月27日に上場したZenmuTech(338A)では、IPOポイント645使用しても落選しました。
これはかなり前評判が高かった銘柄で、公募価格1,580円に対して初値5,000円(公募価格比+3,420円、+216.5%)という驚異的な結果となりました。

これは一体、何ポイント使えば当選したのか気になりますが、私もいつか期待される銘柄にポイントを解放したいですね。

補足:IPO(新規株式公開)とは?

IPOとは「Initial Public Offering」の略称で、日本語では「新規株式公開」または「新規上場」と訳されます。具体的には、特定の株主(創業者一族やベンチャーキャピタルなど)のみが株式を保有していた未上場の企業が、証券取引所に株式を上場させ、一般の投資家が誰でもその株式を売買できるようにする一連の手続きを指します。企業にとっては、成長戦略を実現するための重要な資金調達手段の一つです。

IPOに至るまでのプロセス

企業がIPOを実現するまでには、通常、企業がIPOを実現するまでには2〜3年の準備期間が必要で、多くの専門家の協力のもとで厳格なプロセスを踏む必要があります。

  1. 準備段階: まず、監査法人と契約し、上場企業に求められる水準の会計監査を受けられる体制を構築します。同時に、IPOの全体的なサポート役となる主幹事証券会社を選定します。
  2. 上場審査: 企業のガバナンス体制、コンプライアンス、事業の継続性や収益性などが、証券取引所が定める厳しい基準を満たしているか審査を受けます。
  3. 価格決定と株式の販売: 審査を通過すると、投資家の需要を調査する「ブックビルディング(需要申告)」を経て、投資家への販売価格である「公募価格」が決定されます。その後、新たに発行する株式(公募)や既存株主が保有する株式(売出し)が投資家へ販売されます。
  4. 上場: これらの手続きを経て、晴れて証券取引所での取引が開始されます。上場後、最初につく株価を「初値」と呼びます。

企業側のメリットとデメリット

【メリット】

  • 大規模な資金調達: 市場から直接、大規模な資金を調達できます。これにより、設備投資、研究開発、M&A(企業の合併・買収)といった成長戦略を加速させることが可能になります。
  • 社会的信用の向上: 上場企業というステータスは、企業の知名度と社会的信用を飛躍的に高めます。これにより、金融機関からの融資条件が有利になったり、優秀な人材を採用しやすくなったり、新たな取引先を開拓しやすくなったりする効果が期待できます。
  • 創業者・従業員の利益: 創業者や役職員は、保有する株式の価値が上昇することで大きな資産形成(キャピタルゲイン)の機会を得られます。ストックオプション制度を導入している場合、従業員のモチベーション向上にも繋がります。

【デメリット】

  • コストの増大: 上場準備には監査法人や証券会社への報酬など多額の費用がかかり、上場後も監査費用や情報開示に関わるコストが継続的に発生します。
  • 情報開示の義務: 四半期ごとの決算発表をはじめ、投資家の判断に影響を与える重要な情報をタイムリーに開示する義務を負います。
  • 経営の自由度の低下と買収リスク: 株主全体の利益を考慮した経営が求められるため、経営の自由度が制約されることがあります。また、株式が市場で自由に売買されるため、敵対的買収の標的になるリスクも生じます。

投資家にとってのIPO

投資家にとってIPO株への投資は、大きなリターンが期待できる魅力的な機会です。公募価格で購入した株式が、上場後の初値で大きく値上がりすることが多く、その差額が利益となります。ただし、必ず値上がりする保証はなく、市場の状況や企業の評価によっては、初値が公募価格を下回る「公募割れ」のリスクも存在します。また、人気のあるIPO株は抽選倍率が非常に高く、購入すること自体が難しいという側面もあります。

まとめ:IPO投資は「時間効率の良い副収入源」になり得る

今回の記事では、管理人がSBI証券で657回落選しつつも、IPO投資で税引前36万円以上の利益を得た経験をもとに、IPO投資の実態と効率について検証しました。

結果としては、約55時間の作業時間で36万円の利益となりました。これは、1時間あたり6,500円超のリターンに相当します。…と改めて考えると、ジンジブの上振れがあってこれなので、やっぱりちょっと微妙かもしれませんね笑

それでも、少なくとも金銭的には「割に合わない投資」ではなかったと言えるでしょう。

また、IPO投資は初値売りを徹底することで損失リスクを抑えつつ、高騰銘柄の恩恵を得る戦略が有効であることも示されました。2024年に当選したジンジブのようにラッキーな銘柄が当たれば、大きな利益を得ることが可能です。

ただし、当選確率が極めて低いことは事実であり、事前の企業分析をすべてに行うのは非効率です。当選後に精査するなど、情報収集の手間と抽選リターンのバランスを意識する必要があります。

また、IPOポイントの活用や、複数証券口座の使い分けなど、個人でも工夫の余地があります。IPOガチ勢になると、すべての証券口座の抽選スケジュールを把握して資金の移動を含めた資金管理を徹底されているそうですね。
流石にそこまでいくと労力がかかりすぎる気がするので、私は今のやり方に落ち着いています。

余談ですが、家庭があって、チームプレイでIPO投資をしている人はかなり強いです。
例えば、自分、配偶者、子供2人の証券口座がそれぞれあれば、1銘柄で4回抽選を受けることができます
この話を初めて聞いたとき、IPOガチ勢に勝てるわけがないと感じましたね笑

IPO投資を検討されている方の参考になれば幸いです。

なお、IPO以外の一般的な株式投資について、私の銘柄選定基準を以下の記事で紹介しています。

*投資判断は自己責任にてお願い致します

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